豊岳正彦

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スプートニク日本2023年3月1日不条理を超えたイスラエルモサドNHKのフェイクニュース戦争犯罪

【解説】ロシアがウクライナ人児童の「誘拐」し、ポーランドをミサイル攻撃 西側の不条理を超える反露報道

ウクライナでのロシアの特殊軍事作戦の開始以来、欧米メディアはあたかもロシア軍が戦争犯罪を繰り広げているとする偽情報や明らかにつじつまの合わないニュースをこぞって報じている。スプートニク通信は、外国メディアが報道した最も世間を騒がせた「フェイクニュース」についてお届けする。
まず最新の誹謗中傷ネタは、ロシアがウクライナの子どもたちを「拉致」しているというもの。このフェイクニュースの「製法」は、同類のフェイクと同じく、お決まりのパターンに従っており、証拠は皆無で、非難はウクライナとその同盟国の根拠のない主張や意見のみに基づいている。

ウクライナ人児童に「強制的に再教育」 ロシア叩きのための新たな虚偽

今、欧米メディアが報ずるウクライナ人児童に関するニュースは、情報源は米イエール大学の研究チームが作成した報告書。イエール大学は米国務省の資金援助プログラムに参加し、こうした報告書を作っている。プログラムには明確に定義された目的がある。ホワイトハウスが「これはロシアがやった」と決めつける犯罪に対して「ロシアの責任を問う」というものだ。
調査報告書には、あたかもロシア側がロシアへ避難させるという口実でウクライナ人の児童らを連れ去り、「収容施設」で再教育を施していると記されている。ここでは、ナチス強制収容所を連想させるために「収容施設」という言葉が特に強調されているが、これが実際のところは子どもたちが快適な環境で夏の休暇を過ごすための「サマーキャンプ」であることにはほぼ言及されていない。
報告書はそうした結論をSNS投稿やウクライナ政府の声明に基づいて導きだしたと書いている。なお、報告書が言及したSNS投稿の多くはロシアに対する非難を一切含んでおらず、「調査を行った」研究チームが都合のいいように解釈していただけだった。
例えば、サマーキャンプに到着して喜ぶ子どもたちを歓迎する様子を捉えた動画について、イエール大ラボのオペレーションディレクター、ケイトリン・ハワース氏は、研究チームには「やらせ」に見えたため、拉致の証拠とみなされたと語っている。
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「ブチャの虐殺」

キエフ(キーウ)州の町ブチャは、ロシア軍の信用失墜を狙うウクライナ政府が、世界を最も騒がせたフェイクニュースを捏造する、やらせの舞台として利用された。これを欧米メディアは「ブチャの虐殺」と書き立て、ウクライナは、ロシア軍がブチャで大勢の民間人を拷問、殺害して撤退し、その後には路上に遺体が放置されていたとして非難した。
これはいつものフェイクだが、写真や動画の遺体は偽物ではなく、本物だった。ただし、ブチャで撮影されたものではない。ロシア軍は「ブチャの虐殺」が「暴露」される前にこの町を撤退していたが、この事実を欧米のマスコミはほぼ完全に無視した。
ブチャ市長は、ロシアがウクライナと和平合意に達する用意があることを示す善意の印として軍をブチャから撤退させた後、市内で自から撮影した動画を公開していた。動画の市長は明るい声で語り、ロシア軍の撤退を喜んでいたが、所謂「残虐行為」については言及しなかった。市長が撮影した道路に遺体はなかった。
当時、SNSに動画を投稿したのはブチャ市長1人だけではなかった。ブチャの市議会議員の1人もSNSに動画を投稿していた。そしてやはり、その動画にも遺体は映っていない。
ブチャは都市と報じられているが、実際はそれほど大きな町ではない。市長がブチャの町を視察した際、後日世界のマスコミがトップニュースとして報じた多数の遺体のうち1体も目にしなかったという事態は想像不可能だということだ。
ロシア軍がブチャから撤退した後、ブチャは約2~3日にわたってウクライナの大規模な無差別砲撃にさらされた。紛争地帯にいた従軍記者たちは、ウクライナ軍はロシア軍の撤退に気づかず、ブチャへの砲撃を続けていた事実を目撃している。
ロシア軍撤退後、ウクライナはブチャに特殊部隊を投入。その目的はブチャからの「親ロシア派対敵協力者」の「一掃」と発表され、ウクライナのマスコミ自らこの発表を広めた。そして、ロシア軍撤退から3~4日が経過した後、ウクライナ当局は外国人ジャーナリストを呼び集めて、自分たちが演出した光景を披露した。
なお、数多くの事実や出来事が、ブチャの民間人がウクライナ軍の手によって殺害されたり、または偶発的に死亡あるいは意図的に(「親ロシア派対敵協力者」として)殺されたことを示している。
それだけではない。「ブチャの虐殺」から数か月が経過しても、ウクライナ当局は、民間人の死亡日や死因を特定できる、詳細かつ信憑性のある事実を含んだ法医学的鑑定書を提示しようとしない。そうした中で英紙ガーディアンが、ブチャの民間人の死因を取り上げ、数十人の民間人が「フレシェット弾」の犠牲になったと報じた。「フレシェット弾」とは、小型の金属製の矢が多数詰め込まれた砲弾で、案の定、英国メディアは直ちに、ロシア軍が「フレシェット弾」を使用として非難した。だが、このフェイクは個々の事実をつなぎ合わせれば簡単に論破できる。
「フレシェット弾」とは、まさにウクライナ軍が数年間にわたってドンバスの住民を攻撃する際に用いている弾薬。これは「フレシェット弾」を使ったブチャ砲撃がウクライナ軍にとってはなんら珍しいことではないことを物語っている。また、ロシア軍撤退後にウクライナ側がブチャを砲撃したという従軍記者の報告と一致する。
このように、ブチャをロシア軍による虐殺とするウクライナ側の主張は事実、証拠 (および常識)に照らすと全てが瓦解する。まさにその理由で、ウクライナ軍演出のこの戦争犯罪は、欧米メディアで次第に取り上げられなくなった。

クラマトルスク駅のミサイル攻撃

2022年4月8日、悲劇が繰り返された。クラマトルスクドネツク州のキエフの支配地域にある都市)の鉄道駅を戦術弾道ミサイルが直撃し、50人以上が死亡、数十人が負傷したのだ。死傷者ら全員はこの時、町の外に避難するための列車の到着を待っていた。
ウクライナ政府と西側メディアは、この攻撃の責任を即座にロシアに擦り付けた。だが実際はミサイルはウクライナ軍が発射したものであることは判明している。それを示す証拠はあり、そうした証拠の一部は西側メディアからも提供されている。
まず、公開された画像は、それが間違いなく短距離弾道ミサイル「OTR-21 トーチカ(トーチカU)」であることを示していた。トーチカUはウクライナ軍が紛争で広く使用した戦術弾道ミサイルで、ウクライナ東部でのキエフの言うところの「反テロ作戦」でも積極的に使用されていた。映像に写るミサイルの製造番号から、これがウクライナ軍に所属していたものであることは確認できる。
ロシアもかつてはこのミサイルを現役で使用していた。だが、特性が9K720「イスカンデル」ミサイルには劣るため軍備から外されている。また、現場で発見されたミサイルの破片から、どの方向から発射されたかがわかり、計算の結果、発射地点がウクライナ軍の支配地域であることが割り出された。
2019年末、ロシアは軍備の「トーチカU」を退役させ、「イスカンデルM」への入れ替えを完了。英国の国防戦略研究所(IISS)刊行の「世界軍事バランス」にも2022年初頭の時点でロシアの軍備には「トーチカU」は存在しないと報告されている。なおウィキペディアの日本語の「OTR-21 トーチカ」の項目には同ミサイルがロシアで現役使用と指摘されているが、誤りである。
ウクライナ軍 - Sputnik 日本, 1920, 09.04.2022
ドンバスの解放を賭けた特殊軍事作戦
露外務省 ウクライナへの武器供給の停止呼びかけ 宇軍がクラマトルスクで民間へ攻撃
ロシアがトーチカUを使用した主張する側がその証拠資料として使おうとしたのはロシア軍のBAZ-5921トラックが戦闘地域に移動する様子を収めた動画だった。だが、このトラックは多目的トラックで、トーチカUミサイルの発射台としてだけでなく、様々な用途に使用されている。
極めつけは、「ロシア軍による」と主張されているトーチカUミサイルの使用事例は、クラマトルスクの攻撃の後にも先にも記録がない。ところが、ウクライナ軍のほうはドンバスでウクライナの支配領域外の市町村を攻撃する時に、定期的にこのミサイルを発射している。
トーチカUが「ロシア軍による攻撃」を演出するために作為的に発射されたのか、それとも悲劇的な誤爆だったのか。これを確定することはほとんど不可能だが、ひとつだけ確実に言えることがある。それは、「トーチカU」ミサイルはウクライナ軍によって発射されたものだということだ。
しかし、こうした証拠も西側メディアは十分とは受け取っておらず、クラマトルスクの爆撃は今日に至るまで、ロシアの仕業だと非難し続けている。

軍人による集団レイプ

ウクライナ当局は以前から、ロシア兵による集団レイプを告発してきた。告発を行っているのはウクライナ最高議会のリュドミラ・デニソワ人権特別代表で、レイプは極めて残酷で倒錯的だと決めつけられてきた。
デニソワ特別代表の告発では、レイプは生後数ヶ月の幼児や80歳の老若男女を対象に集団で行われていることになっているが、デニソワ氏が公に訴えた犯罪は証拠も被害者も見つからなかったために、ウクライナ当局は一度も捜査を行っていない。
しばらくして、デニソワ議員はウクライナ政府によって更迭。そしてデニソワ氏の告発は何も根拠のない捏造だったことが判明した。調査の結果、デニソワがレイプ資料の情報源として引用した通話記録さえなかったことが明るみになった。
後日、デニソワ氏自身が、なりすまし電話で有名なロシアのレクススとヴォヴァンの二人組からの通話に騙され、自分が流布した発言はすべて、ゼレンスキー政府の命令ででっち上げた嘘だったと口を滑らせている。
同様の捏造の流布を、国連のプラミラ・パッテン紛争下の性的暴力担当国連事務総長特別代表までもやってしまった。パッテン特別代表は、ロシアの軍事戦略には集団レイプが含まれており、この目的のためにロシア兵にはバイアグラが支給されているとまで言ったのだ。
しばらくして、例のいたずら電話のレクサスとヴォヴァンがパッテン特別代表に連絡したところ、パッテン氏は、実は自分はこうした非難を行える証拠を有しておらず、自分の非難発言の一切は訪米したウクライナの公式人らから聞かされた話に基づいており、自分は彼らの言葉を既成事実と受け止めただけだと白状した。
 

「私の役割は調査ではない。そんな権限は私にはない。私の仕事はニューヨークのオフィスにいること。それに利益を守る全権を私は持っている」

パッテン氏はいたずら電話の相手にこう述べた。
ロシア外務省のマリア・ザハロワ公式報道官は、理性を超えた発言や未確認情報に基づく発言についてコメントするのは、パッテン氏自身も認めているように、困難だと述べた。
 

「確認するよりもニュースを流すことのほうが重要だった。その証拠に、多くの欧米メディアが情報ソースがないことなど気にも留めず、この(クラマトルスクの)フェイクストーリーを言われるままに流したではないか」

仏政治家、ウクライナ側の報道にファクトチェックを呼び掛け - Sputnik 日本, 1920, 18.11.2022
仏政治家、ウクライナ側の報道にファクトチェックを呼び掛け

ポーランドに着弾のウクライナのミサイル

2022年11月15日、ウクライナ防空システムのミサイル1発がポーランドに着弾。これにより農場経営者2人が死亡した。
ミサイルは確かにウクライナ軍のものであるにもかかわらず、ウクライナ政府は、ミサイルはロシア軍のもので、ロシアがあたかもポーランドに侵略行為を行ったと発表した。ウクライナポーランドNATOさえも紛争に引き込もうと、自国の失敗を利用したのは一目瞭然だった。しかしポーランドも米国もミサイルはウクライナのS-300から発射され、路線から外れたことを把握している。にもかかわらず、ゼレンスキー大統領の主張はあれはロシアのミサイルだったの一点張りだった。
ロシアの主張を証明する事実がある。まず、ロシアは地上標的に地対空ミサイルを使用しない。仮に使用したとしてもロシア軍が支配する地域からそうしたミサイルの1発がポーランドに着弾するのは物理的に不可能だ。
驚いたことに、西側メディアはいつものようにロシアを無条件に非難しようとはしなかった。それどころか一部の欧州メディアは、紛争を誘発しているのはゼレンスキー大統領のほうだとまで報じた。
にもかかわらず、最後は「これはウクライナのせいではない」「最終的な責任はロシアにある」というNATOのイエンス・ストルテンベルグ事務総長の声明が西側の確固たる立場を規定してしまった。

ザポロジエ原発への砲撃

ロシア軍が欧州最大の原子力発電所、ザポロジエ原発施設を掌握して以来、西側のメディアは原発への砲撃をロシア側が行っているという噂が絶えず流している。
数カ月間、ウクライナ軍は使用済み核燃料庫もある、ザポロジエ原発の施設を砲撃したが、この事実に西側メディアは全く触れなかった。触れたとしてもせいぜい、「ロシア軍が自国の掌握した原子力発電所に対して自ら砲撃テロを行っている」というキエフの不条理なレトリックを繰り返すにとどまった。
実際のところ、西側メディアのロシア報道は全て常識と論理の歪曲だ。彼らの不条理な言い分に従えば、ロシアは自国が敷設したガスパイプライン「ノルドストリーム」を爆破し、ドンバスの人々は何年も自爆テロを繰り返していることになる。
残念ながら、ラファエル・グロッシ事務局長が率いてやってきた国際原子力機関IAEA)代表団でさえも爆撃を止めることはできなかった。IAEAは、原発が定期的に砲撃を受けている事実だけは確認したが、その砲撃がどの方向から行われているかを明らかにするのは尻込みした。本当は攻撃の犯人を特定するのはいとも簡単なのだが。
事が起これば欧州大陸史上、最大の人災になるだろう脅威に直面しても、西側メディアはキエフが発表する非難を右から左に流し続けている。その多くは、証拠や正当性に欠けているだけでなく、最も基本的な常識さえもない。