豊岳正彦

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「津波てんでんこ」

津波てんでんこ」

二月一三日福島沖で大地震が発生し震度6強
揺れが日本列島の大地を振るわせました。
十年前の東北大震災とことなり津波はありませ
んでしたが福島県いわき市にお住まいの知人の
お話では同じように大きな揺れが今回は横揺れ
だったそうです。

日本列島は火山脈の上に形成されているので
文字の記録が無い遥か悠久の昔から常に間断
無く地震津波が起こってきました。
津波の巨大なエネルギーは人知や人力では
どうにも防ぐことが出来ません。
如何に多くの人びとが知恵と力を合わせて
津波を押し止めようとしてもひとたまりも無く
飲み込まれてしまいます。

海沿いで大地震が起こればすぐに大津波が押し
寄せることを先祖代々の言い伝えで知っていた
日本人のご先祖様が、津波の時命を守るには
一人一人が出来るだけ早く高台に駆け上って
津波を足下でやり過ごすしか方法が無い事を
短い日本語で表した言葉が【津波てんでんこ】で、

互いに大声で叫び交わしながら親子でも手を
離しててんでんばらばらに親から貰った自分の
四本の手足を全て使い一刻でも早く山へ駆け
上れ、命あっての物種だからという教えです。

如何に一生涯人に親切にしてあげたくとも
自分が死ねばどんな親切も親孝行も出來なく
なってしまう。
生きて親切にするために津波の時は銘々が
独りの力で自分のかけがえのない命を守り
なさいと、すべての人に教える親心の言葉が
津波てんでんこなのです。

 

ですから現在のようにコロナパンデミック
家に閉じこもっていても、

地震があって津浪が来ると察知したら、

一刻も早く家を出て、

銘々が親から貰った自分の四つ足を使いきって、

間近の高台に駆け登って生き延びて下さい。

それが皆さんを生んで育てた親御さんの

心からの願い

なのです。

 

山口新聞東流西流二月十八日掲載予定推敲前原稿

hougakumasahiko.hatenablog.com/entry/2021/02/15/190623